●ロービジョン講習会

 

 

第4回日本ロービジョン学会学術総会


ロービジョン講習会

 

おかげさまで終了致しました。ありがとうございました。

 

2003年5月31日(土)

アクロス福岡 6階会議室

 

担当:九州ロービジョンフォーラム

代表世話人  高橋 広

 ロービジョン講習会は、第73回九州眼科学会会長の久留米大学教授山川良治先生と第4回日本ロービジョン学会学術総会会長の新井三樹先生のご好意により、九州ロービジョンフォーラムが担当させていただきます。 

 同フォーラムは視覚障害児・者のQOLの向上を目指す公開シンポジウムを開き、啓発活動を行っています。そして、何より専門家の知識と技術の向上が必要と考え、1997年第67回九州眼科学会が北九州市で催された時より毎年この時期に講習会を開催しております。

 本年の講習会は、新井会長が選択されたテーマ「ロービジョンを科学する」に則り、「見ることを科学する」神経心理学を学ぶ講習会といたしました。講師は東北大学高次機能障害学 平山和美先生にお願い申し上げ、2時間余に渡り、御講義いただきます。 その後、山縣祥隆先生(兵庫医大眼科)、山田信也先生(国立函館視力障害センター)と松野豊先生(柳川リハビリテーション病院作業療法士)にも加わっていただき、「神経心理学のいろは」から内容を深めていく予定です。皆様の積極的なご参加により実り多い講習会になることを祈念いたします。

開催要項


日時:平成15年5月31日(土)午後2時〜5時

会場:アクロス福岡 6階会議室

(福岡市中央区天神1-1-1 TEL 092-725-9113)

会費:無料

 

抄録:

ものを見て分かるということ −視覚の神経心理学−
東北大学大学院医学系研究科部高次機能障害学 平山和美

 

 神経心理学とは、脳の損傷によって引き起こされる心理学的変化がどのような神経機能のゆがみによって生じるのかを考え、正常な脳の機能がどのようにして実現されているのかについても理解しようとする学問である。視覚の神経心理学は、我々が対象を見て、それを意識し、その意味を理解する仕組みを知ろうとする。


 視覚に関係した領域の損傷により生じるいろいろな症状を整理するには、1)大脳の背側と腹側(機能の面では、位置や運動の処理と、形や色の処理)、2)大脳の左と右(機能の面では、言語的なものと、空間的なもの)3)大脳の内側と外側(進化的に古い機能と、新しい機能)という3つの軸をもとに考えると分かりやすい。色が見えなくなる「大脳性色覚障害」、人の顔を見ても誰だか分からない「相貌失認」、風景を見てもどこだか分からない「街並失認」、物品を見ても何だか分からない「視覚物体失認」、一度に2つ以上のものは見れない「同時失認」、動きを見れない「失運動視」などが、この枠組みを用いて整理できる。

 

 背側の流れは、前方で、感覚入力が何であるかを問わず対象の存在や位置を意識に昇られる系に連なる。この系に損傷が起こると、病巣と反対側にある物は意識に昇らないという症状、すなわち「半側空間無視」が生じる。腹側の流れは、前方で、感覚入力にかかわらず対象についての知識を貯蔵する系に連なる。この系に損傷が起こると、感覚入力に関係なく、物の意味が分からなくなる、「意味記憶障害」が起こる。

 
 大脳へは、網膜からの入力が、大細胞系、小細胞系、微小細胞系の3つの経路を経て入り込む。視覚症状の強いアルツハイマー病では、異なる模様どうしの境目が分からないとか、主観的輪郭が見えないとかの奇妙な現象が起こるが、これはこれらの系の一つが選択的に障害されたためかもしれない。


 同名性の視野障害は、大脳損傷によるありふれた症状であるが、半盲側への視覚的探索の障害を生じ日常生活動作を妨げることも多い。まだ初歩的段階にすぎないが、我々がそのような症状を持つ症例に対して試みた、視覚リハビリテーションの経験についてもお話したい。

 問合せ:柳川リハビリテーション病院眼科(TEL 0944-72-0001 FAX 0944-72-1127)

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